IPMモータのインダクタンス測定方法のご紹介
お待たせしましたYです!!
私は元気ですが皆さんは如何でしょうか?
技術者ブログをご覧になる方は弊社所在地が福岡県糸島市であることをご存知でしょうか?
糸島市は海と山に囲まれた自然豊かな地域です。
海ではサーフィンや釣り、10月から4月頃は牡蠣小屋が楽しめます。
また、農産物が豊富でJA糸島産直市場「伊都菜彩」では糸島市の生産者の方が新鮮な食材を販売しており週末には約5000人ほど訪れ賑わっています。JA産直売上高で日本一だそうです。
更に、なっ!なっ!なんと!糸島市がNHKの連続テレビ小説「おむすび」の舞台の1つとなります。
放送予定は24年度後期からで先月4月初めに糸島市で撮影が行われおり、
主演の橋本環奈さんがX(旧:ツイッター)にて私の週末散歩コースである池田川桜並木を背景に学生服姿(ドラマ衣装?)の写真を上げてました。
TV放送内で池田川桜並木のシーンや糸島市のどこで撮影されたのか!?すごく気になりますので普段は連続テレビ小説を見ない私も視聴します。
桜開花期間に聖地巡礼されたい方は「糸島 池田川桜並木」で検索して下さい。ご参考に私が4月に撮影した写真です。
過去のブログで何度か紹介しております弊社IPMモータですが、おかげさまで生産台数が着々と増えてきています。弊社はモータ制御基板や、ソフトウェア・プログラムも自社開発しており、モータだけでなく『ドライバー(コントローラ)』のセットでの供給ができます。その他IPMを発電機として使いたいなどのご要望にもお応えしています。
お客様の中には『ドライバー(コントローラ)は準備できるので、IPMモータだけ欲しい』とのご依頼もありますので、もちろんモータだけの供給も問題ありません。
ただその場合は、お客様ご自身がドライバーとモータの互換性を確認する必要がありますが、ベクトル制御でモータ駆動される場合はモータ定数であるインダクタンスLq、Ldが必要となります。
そこで今回はインダクタンスLq、Ldの測定方法についてご紹介致します。
・インダクタンスとは?
コイルに電流が流れると磁束が発生、更に電流が変化すると誘導起電力(起電圧)が発生します。
下記の式のように変化する電流が大きほど、または変化する電流量が同じでも変化時間が短いほど起電力は大きくなります。
更に、インダクタンスが大きいほど起電力が大きくなりますのでインダクタンスはモータにとって重要な要素になります。
・インダクタンスLq、Ldの測定
LCRメータを使えばインダクタンスLd、Lqは簡単に測定できます。
回転子の角度ごとにインダクタンスは変化しますのでモータ出力軸を握り回して下さい、インダクタンスの最大がLq、最小がLdとなります。
LCRメータで測定したインダクタンスLqの表示中の写真です。
回転子の角度の調整が簡単にできるよう出力軸にカップリング等を組付けて回すのをお勧めします。
・LCRメータをお持ちでない場合は
下図の構成とインダクタンス式により算出し求めることができます。
モータが高温に達しない程度にスライダックで電流を調整して、こちらの方法でも出力軸を回して電圧と電流を測定して下さい。
実際に測定した電圧・電流と算出したインダクタンス波形を示します。
インダクタンスLq=6.83mH、インダクタンスLd=2.42mHの結果が得られました。
先程紹介しましたLCRメータで求めたLqに近似した値となりました。
・最後に
おわかりいただけましたでしょうか?
ややこしいな~と思われた方も安心されて下さい!
弊社IPMモータは仕様書内にインダクタンス値を記載しています。それ以外にも誘起電圧定数、トルク定数なども記載しております。
モータ置き換えなどの際に、現状のモータのインダクタンスが知りたい、今使っているコントローラーで、明和IPMが運転できるか知りたい、など様々なお質問にも回答致します。
弊社でお預かりして測定する事も可能です。単独での測定サービスはやっておりませんが、量産のご意向があれば、小ロットでもご対応致しますのでよろしくお願い致します。
モータの入手が困難になりお困りなど、現行モータの置換えをご検討されている方はぜひ弊社にご相談下さい。